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20/06/22

全ト協調査、運転手の賃金上昇も5割は変動給

 全日本トラック協会(坂本克己会長)の調査「2019年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」によると、トラックの男性運転手の平均賃金は前年比4・0%増の月額35万5800円、年間賞与の1カ月平均額を加えた月額は同7・4%増の41万5100円だった。ただし、賃金を押し上げているのは歩合給や時間外手当などの変動給。賃金のうち変動給の比率は、特積の大型運転者で61・7%、特積の中型運転手で53・5%を占める。
 男性運転手の平均賃金を職種別に見ると、特積では大型、けん引、普通、準中型、中型の順、一般では大型、けん引、準中型、中型、普通の順に高い。業種別に比較すると、特積が一般の賃金を上回り、大型運転手で特積と一般の差額平均は月額3万8300円、賞与込では同5万6700円となっている。
 変動給比率は、一般の大型運転手でも50%を占めるが、一般のけん引、中型、準中型、普通運転者では固定給の比率の方が高い。一般全体の平均賃金は同1・4%減の月額32万4400円、賞与込みでは同0・2%減の36万8400円と微減した。
 トラック運送事業従業員の平均年齢は、男性運転手が46・0歳(前年調査47・2歳)、男女合わせた全職種平均では45・4歳(同46・1歳)。実態調査は、業界の労働環境改善のための基礎資料として、19年5~7月の給与1カ月平均額および労働時間、福利厚生等の実態について調べた。対象事業者は特積・一般合わせて2487社で、このうち633社の有効回答をまとめた。