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20/06/19

大和物流、本州・九州から沖縄へ「一気通貫」物流サービス

イーアス沖縄豊崎

 大和物流(本社・大阪市、木下健治社長)は6月19日、沖縄県豊見城市にオープンした大型商業施設「iias(イーアス)沖縄豊崎」への貨物について、本州や九州の出荷元から施設内店舗まで「一気通貫」でカバーする物流サービスを開始した。生産工場や倉庫から同施設までの輸送に加え、館内での物流業務も一括して受託。物流全体の効率化やコスト低減、施設のセキュリティー向上まで、幅広い効果を狙う。
 同施設に入居するテナント企業への物流ソリューションとして、小口貨物を1本のコンテナに積み合わせる「共同海上幹線輸送サービス」を提供する。輸送スケジュールは週3回(火・木・土曜日出港)で、集積場は東京都大田区、大阪市住之江区、福岡県糟屋町。貨物は1個からコンテナ貸し切りまで対応可能。現在は常温輸送のみだが、今後は顧客の要望に合わせて冷蔵・冷凍品輸送にも対応していく。
 那覇港へ海上輸送後、同施設への陸上輸送まで一貫して行い、混載輸送会社の輸送サービスと比べて最大2割の経費削減が見込めるという。到着日数も短縮され「安定的かつ効率的な輸送サービス」(同社)としている。
 館内物流サービスでは、荷さばき場管理からテナント企業の荷物の配送・集荷、共有部保全管理まで一連の業務を請け負う。納品車両の入退管理でセキュリティー強化を目指し、入退館者の管理・制限で新型コロナウイルス感染拡大防止につなげる。
 荷さばき場で一括して受け取った荷物は店舗別に仕分けて配送し、顧客の作業効率向上に貢献。配送業務集約で物流車両の混雑緩和と排気ガスの削減も図る。

「一気通貫」物流サービス・イメージ図

 同社が展開する館内物流サービスは、同施設で全国4か所目。これまでに茨城県つくば市の「iiasつくば」で1日あたりの貨物量約1400個、東京都八王子市の「iias高尾」で同650個、広島市東区の「GRANODE広島」で同400個の取り扱い実績がある。
 「iias沖縄豊崎」の所在地は沖縄県豊美城市豊崎3ノ35、ビーチリゾート「美らSUNビーチ」前。敷地面積7万11499平方メートル。エンタテイメント水族館「DMMかりゆし水族館」、屋内型ミニチュア・テーマパーク「SMALL WORLDS OKINAWA」(2022 年3月開業予定)、大手生活雑貨店「ロフト」などが入った複合施設。