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20/05/26

セイノーHD、新中計でロジ・トランス事業を強化

 セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)は、2023年3月期を最終年度とする3カ年中期経営計画を策定した。「特積みのセイノー」から「ロジのセイノー」への転換を図り、ロジ・トランス機能のさらなる拡大を目指す。
 新中計では、重点戦略の1つであるロジ・トランス事業での23年3月期の売上高640億円を目標とした。
 ロジ拡大のため、拠点開発を積極展開。首都圏3拠点、中部2拠点、関西2拠点を新設し、保管スペースは69・3万平方メートル以上に拡大する。無人搬送機やロボット、AI(人工知能)システムなどによる省人化や効率化のため、施設や車両、システムなどに合計1148億3300万円を投資することで新たな価値創造を図る。
 20年度にはワンストップで最適な輸送方法を提供する仕組みを構築し、21年度には他社を巻き込んだネットワークを拡大。22年度までには同業他社でも手間なく利用できる環境を整備し、AIで配達コース組みを自動化して配達予定時間を提供するといったBtoB物流の効率化を進める。
 また、新市場のASEANでの拠点展開を機に、21年度には日本とASEAN、22年度にはASEAN域内のネットワーク化を展開していく。さらに、グローバル3PLの拡大によって「世界に繋がる“SEINO”」になるための業務受託領域の拡大・他社との差別化を鮮明にした一貫輸送の提供などを進めていく。
 20年3月期の連結業績は、過去最高売上を更新し、前年同期比1・4%増の6271億2600万円、営業利益は同5・7%増の294億3900万円だった。