- 物流企業
20/04/10
ヤマト運輸と佐川急便、上高地地域で共同集配開始
ヤマト運輸(本社・東京、栗栖利蔵社長)と佐川急便(同・京都市、本村正秀社長)は4月16日、長野県松本市安曇上高地、安曇乗鞍、安曇白骨の各地域で共同配送を開始した。佐川の同地区の集配をヤマトが請け負い、双方の業務合理化を図る。
配達は、佐川急便松本営業所に来た対象地域の荷物を、ヤマト運輸松本今井センターへ引き渡し、同センターが両社の荷物を配達する。
集荷では、佐川急便松本営業所に依頼された集荷を、ヤマト運輸松本今井センターが集約して行う。そして佐川急便松本営業所の担当者が、ヤマト運輸松本今井センターで回収し発送する。
長野県松本市安曇上高地は、国立公園内でのマイカー規制を実施するなど、環境配慮の先進地域であり、トラック配送による二酸化炭素(CO2)の排出も環境負荷軽減の観点から大きな課題となっていた。また、昨今の労働人口減少による配送ネットワーク維持が課題となっており、こうした課題解決にむけて両社で検討を重ねた結果、共同配送の開始に至った。
この共同配送により、走行距離、積載重量から試算したCO2排出削減量は年間で32・8トン、削減率は34%。また、対象地域の顧客は、両社からの配達荷物を一度に受け取ることが可能になる。ヤマト運輸は配達・集荷する荷物の増加で生産性が向上。佐川急便としては営業所全体での輸配送業務の見直しによる集配業務効率化、働き方改革の実現を図ることができる。
今回の取り組みは3月30日、北陸信越運輸局長からの認定により、長野県内初の物流総合効率化法認定事業となった。