• 注目

19/07/28

UD、日通、ホクレン/北海道で自動運転の実験

 UDトラックス(本社・埼玉県上尾市、坂巻孝光社長)、日本通運(同・東京、斎藤充社長)、ホクレン農業協同組合連合会(同・札幌市、内田和幸理事会長)は8月5~30日、自動運転の共同実証実験を行う。
 ホクレンが北海道斜里町に持つ「ホクレン中斜里製糖工場」で、限定された区域で機械が全ての制御を行う「レベル4」の実証実験を1カ月行う。車両はUDが大型トラック「クオン」がベース。同工場内のてん菜運搬ルート、構内受け入れ場、てん菜受け入れ投入口などを含む1・3キロメートル程度を閉鎖して行う計画。「可能であれば、さらに拡大を検討したい」(ホクレン)。
 走行中は、安全確保のためにUDのテストドライバーが乗車する。

高度なGPSを初めて実装

 今回自動化するのは、日通が普段手掛けているてん菜の工場内物流を想定。実験では荷物を積み込まずに行う。UDが自動運転の実験の計画と進ちょく管理・運営を、日通は物流に関するノウハウを提供する。北海道庁も全面協力する。
 UDは昨年12月に、上尾でレベル4のデモを公開。GPS(全地球測位システム)と「3Dライダー(レーダーレーザー)」を使用した。今回は、衛星と地上とのデータを活用し、より正確な位置情報を測定できるRTK―GPSを実装。実験を通じて、実際にどう動くかのデータを収集する。

物流の安定化で方向性一致

 トラックドライバーが不足する中で、安定的な物流を維持する方法の一つとして自動運転の実用化を目指すことで3社の方向性が一致した。自動化については、日通の専門部署「LE戦略室」とUDがタッグを組み、業務については、現地の日通がサポートを行う。