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24/08/30

日立、デジタル技術でアズワンのサプライチェーン最適化へ

 日立製作所(本社・東京、小島啓二社長兼CEO)と理化学機器の総合卸アズワン(同・大阪市、井内卓嗣社長)はデジタル技術を活用し、サプライチェーン最適化に取り組む。受注から配送までの各種データを活用し、輸配送の無駄の排除に取り組むと共に、ユーザーの利便性向上につなげる。

サプライチェーン最適化シミュレーション基盤のイメージ

 まずシミュレーション基盤を構築し、9月末までに複数の物流センターや代表的な品目を対象に基盤を導入。アズワンの顧客の利便性向上について効果を検証する。2025年度中に全拠点・全品目へ対象を拡大し、アズワンのサプライチェーン全体の最適化を目指す。
 日立のデジタル技術ソリューション「ルマーダ」のサプライチェーン最適化サービスを活用する。サイバー空間上にサプライチェーン全体をモデル化して再現することで、受注から調達・出荷・配送までの各種データを活用した施策評価や日々の最新データを加味した高精度な計画の自動立案を行う。市場環境の変化に応じた需給調整や、輸送条件の変化などに即応した物流拠点変更案などの施策評価、仕入れ先への生産要求や適切な在庫計画などの自動立案も可能だ。

日立のサプライチェーン最適化サービスの概念図

 両社は物流2024年問題を背景に、輸配送の無駄の排除を喫緊の課題と位置づける。アズワンの受注・発注・出荷・売上などの膨大なデータ、1000万点を超える取扱商品のデータベースなどを活用して業務の高度化を目指す。さらに、データと基盤を連携させることで、サプライチェーン全体の最適化につなげる。