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23/02/10

セイノーHDとエアロネクスト、安中市でドローン配送の実証実験

 セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)とエアロネクスト(同・東京、田路圭輔CEO)は2月8日、群馬県安中市でドローン配送の実証実験を行った。
 実証実験は、2022年10月に安中市、セイノーHD、エアロネクストの3者が締結した協定に基づく取り組みの第1弾。安中市では少子高齢化が進む中、買い物や通院のための交通手段が課題となっている。3者は課題の解決に向け、ラストワンマイルの輸送手段にドローン配送を組み込んだ新たな物流システムの導入により、買い物代行や医薬品配送、災害時支援を行う仕組みの構築に取り組んでいる。
 2月8日の実証実験では、常時積み荷を空にすることなく、小学校、ゴルフ場、病院間で農産物、食品、処方薬などを届けた。
 旧九十九小学校に物流サービスの拠点として「ドローンデポ」を仮設=地図。そこからドローンを飛ばし、旧九十九小学校からゴルフ場「THE RAYSUM」まで片道9・1キロメートルを約20分かけて、地元農家の野菜を配送。届いた野菜と、糸魚川から新幹線で届いたアンコウを使いレストランでお弁当を調理すると、次にゴルフ場から碓氷病院まで片道6・6キロメートルを約15分かけてお弁当を配送し、近くのJAファーマーズまで電動自転車で運び店頭に陳列した。ドローンはさらに、碓氷病院から旧九十九小学校の仮設ドローンデポまでの片道4・7キロメートル、約11分のルートを、碓氷病院の実際の患者3人の処方薬と、買い物代行を想定したJAファーマーズからの食品・日用品を混載して届けた。
 3者は、まずは旧松井田町でドローン物流を組み込んだ新しい物流サービスの今年度中の導入を推進する。

実証実験では①~③の順にドローンが飛行し、農産物、食品・日用品、処方薬を各場所に届けた

ドローン配送で届いた新鮮な農産物と新幹線で届いたアンコウで調理された「アンコウのカラ揚げ弁当」とドローン