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23/02/24

コクヨロジ、9割の輸送ルートをパレット化し荷役時間3分の1に

 コクヨロジテム(本社・大阪市、松浦鉄男社長)は、全国の倉庫間輸送の9割をパレット化し、荷役作業時間を約3分の1に削減することに成功した。倉庫間輸送の全91ルート中、荷扱いが簡易でパレット化の効果が小さいルートを除く9割をパレット化。荷役作業と待機時間の削減に加え、重量物の作業が減ったことで身体的負担や事故リスクも低減した。
 同社は、コクヨグループのオフィス家具事業が扱う、収納庫類、いす、デスク・テーブル類などの他、オフィス什器全般の物流を担う。各商材は組み立て式で、組み立て前の荷物は荷姿、サイズ、重量が豊富なため、トラックへの積み込み・荷降ろし作業に負担がかかっていた。
 2019年7月に「ホワイト物流」推進運動の自主行動宣言を提出したのをきっかけに、本格的にパレット化に乗り出した。社内試験への合格が必要な「パレタイズ認定者」を育成し、パレット積み付け後にストレッチフィルムで荷物を固定する際、多様な荷物に対し安定性や積載効率を確保できるようにした。また、パレットに載らない荷物については、自社仕様の折り畳み式ボックスパレットを開発した。
 パレットの循環率やストレッチフィルム使用による環境負荷の課題はあるが、対策を進め解決を図っていく。

従来のバラ積み(手積み)による積載(左)から、パレット化した積載(右)に移行した場合の荷台の状態。青のボックスが自社仕様のボックスパレット